本書の内容
家族も一緒に考えたい「平穏死」という生き方!
病院で無理な延命をするのではなく、老衰の果ての自然にまかせた苦しみのない「平穏死」が、人生の最期にふさわしいと、著者が2010年に提唱。以来、平穏死は、本人はもちろん、介護にあたる家族にとっても、終末期のあり方の重要なテーマになっている。本書は、それを実践し、発信している芦花ホームが、いかにして平穏死を受け入れ、家族ともども人生の終盤を実りあるものにしているかを描いている。さらに、死を先延ばしし、治すこと中心の終末期医療のあり方についても言及。その著書『「平穏死」のすすめ』はベストセラーに。2015年には芦花ホームを取材したNHKスペシャル「老衰死 穏やかな最期を迎えるには」が大きな反響を呼ぶ。
目 次
はじめに――平穏死は自然の摂理
第1章 芦花ホームが終の住処になるまで
第2章 超高齢社会の医療を問う
第3章 豊かな老いを実現するために
第4章 死をどう生きるか
第5章「平穏死」に至る原点
おわりに――「これでよかった」と誰もが穏やかに逝くために
著者プロフィール
石飛幸三
世田谷区立特別養護老人ホーム・芦花ホーム常勤医。1935年、広島県に生まれる。慶應義塾大学医学部を卒業後、同大学外科学教室に入局。ドイツのフェルディナント・ザウアーブルッフ記念病院、東京都済生会中央病院で血管外科医として勤務。2005年12月より現職。2010年に「平穏死」を提唱し、以来、人として穏やかな最期の迎え方「平穏死」を芦花ホームから発信しつづけている。
著書には『「平穏死」のすすめ――口から食べられなくなったらどうしますか』(講談社)、『「平穏死」という選択』『こうして死ねたら悔いはない』(以上、幻冬舎ルネッサンス)、『家族と迎える「平穏死」』(廣済堂出版)、『「平穏死」を受け入れるレッスン』(誠文堂新光社)、『平穏死という生きかた』(幻冬舎)、共著に『看護の時代』(日本看護協会出版会)などがある。
担当より一言
老いるのも自然、老いに続く死も生の一部。自然に任せた「平穏死」は救いです。