本書の内容
「上を向いて歩こう」はなぜ心に響くのか!
- 黒柳徹子さん、大橋巨泉さん絶賛!!
- 「才人・永さんをあらためて感じた。そして私は読みながら口ずさんでいた」(黒柳徹子さん)
「笑いながら、うなずいている本。永六輔は天才だが、面白い天才だ!」(大橋巨泉さん)
パーキンソン病、前立腺がん、相次ぐ骨折……病や怪我にもめげず、前向きに戦う永六輔さんの姿がいま大注目されています!
永さんいわく「人も歌も、年をとると面白い!」
悲しい時、うれしい時、淋しい時、人はいつも歌ってきました。
歌い継がれてきた名曲と自らの思いを込めた日本の歌と人の物語!
目 次
はじめに
第一章 「島原の子守唄」を歌う
自分の思いを自分でつくって自分で歌う | |
「赤い靴」にこめられた時代の思い | |
正しい音より人の声 |
第二章 「黒田節」「君が代」を歌う
古代の人はどんな歌を歌っていたか | |
「黒田節」「さのさ節」のルーツは中国 | |
ロカビリーではなく邦楽の歌い方だった坂本九 |
第三章 三味線音楽「新内」「小唄」を歌う
門付けから始まった津軽三味線の道――高橋竹山 | |
撥は象牙でなければダメなんです | |
指揮者なしで演奏できるのが邦楽 |
第四章 ドレミファソラシドを歌う
リズムにのれない侍たち | |
戊辰戦争に響く官軍マーチ | |
軍楽隊からチンドン屋が生まれた |
第五章 淡谷のり子と三波春夫を歌う
軍歌と戦ったブルースの女王 | |
三波春夫が大好きなおばあちゃん | |
音楽はどれだけ自由でいられるか |
第六章 「しゃぼん玉」「カチューシャの唄」を歌う
「蛍の光」「仰げば尊し」も卒業式から消えた | |
自分の言葉で自分の気持ちを歌う――スズキヘキ | |
歌い継がれてヒットした「カチューシャの唄」 |
第七章 「夢であいましょう」「遠くへ行きたい」を歌う
「歌って年をとるとおもしろい」――石井好子 | |
テレビが歌をヒットさせる | |
歌は譜面より人の気持ち |
第八章 お経と「アメージンググレース」を歌う
祈る心がつないだお経と「アメージンググレース」 | |
心を伝えられるか | |
自分の歌と一緒に歩いていく |
第九章 「生きるものの歌」を歌う
「月謝未納」のコンビ――中村八大 | |
「こんにちは赤ちゃん」誕生裏話 | |
歌と人との素敵なめぐり会い |
おわりに
著者プロフィール
永六輔
(えい・ろくすけ)- 1933年、東京都に生まれる。早稲田大学文学部中退。中学生の頃からNHKラジオに脚本の投稿を始め、大学在学中から放送の世界にかかわる。以降、テレビやラジオ番組の放送作家、作詞家、語り手、歌手などの幅広い方面で活躍中。TBSラジオ「誰かとどこかで」「土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界」は共に長寿番組として知られる。作詞家として世に送りだした曲には、「上を向いて歩こう」「黒い花びら」「こんにちは赤ちゃん」などの昭和を代表する名曲が多い。
著書にはミリオンセラーの『大往生』(岩波新書)をはじめ、『生き方、六輔の。』(飛鳥新社)、『職人』『芸人』『伝言』(以上、岩波新書)、『あの世の妻へのラブレター』(中公文庫)などがある。
担当より一言
「上を向いて歩こう」はなぜ心に響くのでしょうか。あの名曲を作った永さんだからこそ書ける歌と人をめぐるいい話!「君が代」から「上を向いて歩こう」などの昭和歌謡まで、シャープであたたかな視点・あふれる面白エピソードで、歌を切り口に日本人と日本を語ります!