本書の内容
これまで治らなかった慢性痛が治る!
「長年、肩こりに悩まされていて、定期的にマッサージに通っている」「頭痛持ちで、月の半分は鎮痛剤を飲んでいる」「いつの頃からか腰がじわじわとだる重くなり、シップが欠かせなくなった」……。このような慢性的な痛みや不快感を抱えている人はたくさんいます。実際、日本では約2,000万人もの人たちが何らかの慢性痛を持っているといわれます。
このように身体の痛みがいつまでも引かず慢性化してしまうのは、慢性痛に対する知識が不足していることが最大の原因です。慢性痛と急性痛の違いを知らない医師が数多くいるのが現状です。
慢性痛に悩む人の多くは「病院に行っても治してもらえない」といいますが、本来、慢性痛は自分にしか治せないのです。なぜなら、難治性の慢性痛などレアケースをのぞいた慢性痛のほとんどは、その人の内面や生活環境など心理社会的な要素が深く関与しているからです。そのため、慢性痛を克服するには、本人が自分の生活や性格を見つめ直し慢性痛を悪化させている原因を見つけて、それを直す努力をすることが不可欠なのです。
本書では、これまであまりいわれてこなかった、まさに「目からウロコ」の慢性痛克服テクニックをたくさんご紹介しています。これまで原因不明の慢性痛に悩んできた方も、これからそうなりそうな方にも必読の1冊です。
目 次
STEP1 慢性痛克服の第一歩は「痛み」を知ること
STEP2 慢性痛のメカニズム
STEP3 急性痛と違う、慢性痛の「正しい治療法」とは
STEP4 慢性痛に対する発想を転換しよう
STEP5 慢性痛の80%は筋肉のこりが原因だ
STEP6 あなたの慢性痛はこのように診断する
STEP7 慢性痛克服のための14ヶ条
STEP8 自分でできる痛みの手当
著者プロフィール
北原雅樹
(きたはら・まさき)
横浜市立大学附属市民総合医療センター・ペインクリニック 診療教授。
1960年に生まれる。1987年、東京大学医学部卒業。医学博士。専門は難治性慢性疼痛。帝京大学医学部附属市原病院麻酔科、帝京大学医学部附属溝口病院麻酔科勤務後、米国ワシントン州立ワシントン大学集学的痛み治療センターに臨床留学。帰国後、筋肉内刺激法(IMS)を日本に紹介する。2006年より東京慈恵会医科大学ペインクリニック診療部長となる。2017年より、横浜市立大学附属市民総合医療センターに異動。IMS治療の第一人者として、NHK「助けて!きわめびと」に出演など、テレビ、新聞、雑誌などでも幅広く活躍中。
日本麻酔科学会指導医、日本ペインクリニック学会専門医、日本疼痛学会、日本運動器疼痛学会、International Association for the Study of Pain所属。
著書には「肩・腰・ひざ…どうやっても治らなかった痛みが消える!」(河出書房新社)などがある。
担当より一言
慢性痛が厄介なのは、医療関係者も患者さんも慢性痛のことがわかっていないので、なかなか根本解決には至らないこと、慢性化する頃にはもはやこれという原因が見当たらなくなっているため、「一体、何が原因で痛みが続いているのかわからない」という状態になってしまうことです。
実は思わぬところに慢性痛の原因が潜んでいることがあります。
本書は、慢性痛の専門医が実例を交えながら、慢性痛の正しい知識と、これまであまり言われてこなかった慢性痛克服テクニックを紹介しています。自分の痛みと向き合い、克服するためのヒントがみつかります。