本書の内容
日本映画熱狂の時代、大スターは人生を演じ、葛藤し、輝いた!
かつて映画スター、銀幕スターは星のように光り輝く存在だった。庶民の憧れであり、スクリーンに登場するだけで映画館をいっぱいにした。戦後の昭和時代、映画は娯楽の王様であった。日本映画黄金期の1958(昭和33)年、映画人口はピークを迎え、観客動員数は11億人を超えた。日本中が映画に沸いていた昭和時代を彩る映画スター10人の作品と足跡を追い、虚像の裏のひとりの人間の生き様に迫る! 映画と芸能のあらゆる現場と裏表を経験してきた著者だから書ける深掘りエピソード満載! 読み進むうち、あの頃の輝きと幸せ感がよみがえる!
●酒と女に弱かった三船敏郎、仲代達矢と大喧嘩 ●時代劇の東映を支えたひばり、密かなスキャンダル ●有名監督との忍ぶ恋、有馬稲子の痛恨の日々 ●似合わぬ白塗り若侍、汚れ役で開眼した勝新太郎 ●陰謀にはめられた高倉健と江利チエミの悲劇 ●喧嘩に明け暮れた若き日の渥美清、●出自コンプレックスに苦しんだ松田優作ほか
目 次
Ⅰ三船敏郎―豪快で繊細な国際スター
Ⅱ美空ひばり―歌って演じる大衆の女王
Ⅲ有馬稲子―映画界の因習に立ち向かう先駆者
Ⅳ勝新太郎―日常の埒外に生きる芸能者
Ⅴ高倉健―背中で魅せる最後の映画スター
Ⅵ渥美清―老若男女に愛される風来坊
Ⅶ倍賞千恵子―息長く活躍する庶民派スター
Ⅷ吉永小百合―清純派美少女からレジェンドへ
Ⅸ松田優作―人を惹きつける孤高の異端者
Ⅹ夏目雅子―語り継がれる早逝の大女優
著者プロフィール
西川昭幸
(にしかわ・のりゆき)
1941年、北海道に生まれる。東洋大学社会学部卒業。東映AG、角川春樹事務所、㈱時代村、公益社団法人理事などを経て、現在会社役員。著作には『北の映画物語』、『活字の映画館』(ダーツ出版)、『日本映画一〇〇年史』『昭和の映画ベスト10』『映画は変わった』(以上、ごま書房新社)、『美空ひばり 最後の真実』(さくら舎)などがある。美空ひばりの足跡を全て網羅した『美空ひばり公式完全データブック』(角川書店)の編纂にも携わる。
担当より一言
あの大スターにはこんなエピソードがあったのか、と深掘りの裏話にびっくり! 三船敏郎の『用心棒』、美空ひばりの『伊豆の踊り子』、高倉健の『ジャコ萬と鉄』、夏目雅子の『魚影の群れ』……見たことのある映画もない映画もひっくるめて、改めて見たくなってくる。日本映画黄金期を引っ張った大スターたちのエネルギーが詰まった一冊!