BOOKS INFORMATION 書籍案内

歴史・哲学・宗教

西郷隆盛と大久保利通の明治維新

理想と陰謀の激突

鈴木荘一:著

定 価:1650円

発売日:2022年2月4日

頁 数:240ページ

判 型:四六判/並製

ISBN:978-4-86581-331-9

本書の内容

内戦の明治維新の裏で渦巻く嫉妬と謀略!

西郷隆盛は、倒幕を果たした後に近代化の波に乗り遅れ、征韓論を唱えるがかなわず、西南戦争を起こして散った古いタイプの人間と描かれがちである。しかし、岩倉具視や木戸孝允、大久保利通らが欧米視察に行っている間、政府の留守を預かり、現代日本まで続く国の基礎をつくったのは、人を愛する西郷隆盛と志高い旧幕臣たちであった。

彼らの功績への嫉妬が維新の豪傑らに亀裂を生み、やがて西郷は大久保・岩倉の画策により失脚。唱えてもいない征韓論者に仕立て上げられる。

西郷を嵌めた大久保利通・岩倉具視、汚職にまみれた井上馨、山県有朋、木戸孝允ら長州勢、大ボラをふいて手柄をかっさらった勝海舟、勝者の語る歴史に隠された真相に迫る!

目 次

第一章:西郷留守政府の革新
第二章:廃藩置県と征韓論の策謀
第三章:大久保利通と明治六年の政変
第四章:西南戦争の謎
第五章:若き日の西郷の輝き
第六章:一橋派の凋落
第七章:京都無法地帯
第八章:長州征伐の結末
第九章:江戸無血開城の深層

著者プロフィール

鈴木荘一

(すずき・そういち)
1948年、東京に生まれる。近代史研究家。
1971年東京大学経済学部卒後、日本興業銀行にて審査、産業調査、融資、資金業務などに携わる。2001年退職し、以後歴史研究に専念、「幕末史を見直す会」代表として、活動している。
著書には『明治維新の正体』『政府に尋問の筋これあり』(以上、毎日ワンズ)、『日露戦争と日本人』『日本征服を狙ったアメリカの「オレンジ計画」と大正天皇』(以上、かんき出版)、『アメリカの罠に嵌まった太平洋戦争』(自由社)、『幕末の天才 徳川慶喜の孤独』『陸軍の横暴と闘った西園寺公望の失意』『昭和の宰相 近衛文麿の悲劇』『雪の二・二六』『三島由紀夫と青年将校』『名将 山本五十六の絶望』(以上、勉誠出版)、『名将 乃木希典と帝国陸軍の陥穽』『日本陸海軍 勝因の研究』(以上、さくら舎)などがある。

担当より一言

勝者が歴史をつくるとはよく言ったもので、世の中で一般的に語られる明治維新は歴史のほんの一面であるということがわかります。違う面に光を当てたときに何が見えるのか?ぜひ本書でお確かめください!