本書の内容
深田恭子さん、雅子皇后で注目の適応障害!
精神科医として日々、診療を続けている中で、「近年、もっとも身近でもっとも手ごわい心理現象と感じているものは、とらわれだ」と著者はいいます。「またミスをしたらどうしよう」「いつも頭から離れないことがある」など、いつ何が起きるかわからない不安、不透明さが持続的な緊張感をもたらし、意識を心の内側に向かわせます。そして、仕事や家庭のよくあるストレスにとらわれるようになり、適応障害を発症。適応障害は皇太子妃時代の雅子さまの症状として知られるようになりましたが、単なる怠け病などと誤解されてきた精神疾患です。著者は企業などでメンタルヘルスの相談を続けてきて、「上司に叱責されて出社がつらい」など誰もが発症する可能性がある身近な疾患(適応障害)として対処する必要があると本書を書きました。これは「とらわれ」という心のメカニズムを知り、とらわれから抜け出るための信頼できる手引書です。
目 次
第1章「とらわれ」の心のメカニズム
第2章 ストレスと心の関係
第3章 誤解され続けてきた「適応障害」
第4章「とらわれ」からはじまる適応障害
第5章 適応障害を防ぐ・治す
著者プロフィール
勝久寿
(かつ・まさとし)
人形町メンタルクリニック院長。医学博士。精神科医。1967年生まれ。1992年、旭川医科大学を卒業後、北海道大学附属病院麻酔蘇生科で研修。1995年に東京慈恵会医科大学精神医学講座に入局して高度先進精神医療に従事。2004年に人形町メンタルクリニックを開設。精神保健指定医、精神科専門医、臨床精神神経薬理学専門医、日本医師会認定産業医、日本精神科産業医協会認定会員。行政機関や企業のストレス対策についての研修やメンタルヘルス相談に尽力している。
著書には『「いつもの不安」を解消するためのお守りノート』(永岡書店)がある。
担当より一言
勝先生の人形町メンタルクリニックへのアクセスで群を抜いて多いのが「適応障害」とのこと。以前から、適応障害への理解が不足していると発信を続けてきた著者だから書けた一冊だと思います。