本書の内容
突然、浮き彫りになる家族の危うさ
「家族ほど外から見えないものはない。一見幸せそうな家族であっても、裏側から見ると、全く別の家族像が浮かび上がってくる」。そう著者は語る。互いの努力で平穏を維持してきた普通の家族が、お葬式に始まる弔いの儀式を重ねていくうちに溝が深まり、やがて断絶に至ってしまう――亡き人を偲び、あたたかく見送る弔いの場をきっかけに起こる家族の悲劇。10年以上にわたり家族問題を取材してきた著者が、「葬儀」に軸足を置き、家族関係の難しさ、「モラル」と「負の感情」がせめぎ合う人たちの苦悩に迫るノンフィクション。
目 次
第一章 きっかけは介護だった
第二章 葬儀から壊れていく家族
第三章 お墓はトラブルランド!
第四章 姑の本音、嫁の矜持
第五章 葬儀後もいろいろある
第六章 これからの「弔い」に必要な新たな視点
著者プロフィール
橘さつき
(たちばな・さつき)
1961年、東京に生まれる。
早稲田大学第二文学部演劇専修卒業。
日本葬送文化学会常任理事。
自身に起きた問題をきっかけに、問題を抱えた家族の葬送を取材、活動。
「これからの家族の在り方と葬送」をテーマに執筆を続けている。
著書に『絶縁家族 終焉のとき―試される「家族」の絆』(さくら舎)がある。
担当より一言