本書の内容
安全・安心・快適・便利な長寿の家づくり!
定年後、夫婦二人暮らしがはじまるときは「家の建てどき」だ。子どもたちは巣立ち、余った子ども部屋が荷物部屋になっている。二人で暮らすには広すぎて、掃除が大変になってきた。老後に備えて今のうちにバリアフリーにしておきたい……など事情はさまざまだが、安全・安心で暮らせて長生きできる「長寿の家」にするには何が必要だろうか。
個人住宅や医療福祉施設などを数多く手がけてきた建築界の大御所が、「長寿の家」に必要な考え方やポイントなどをハード面、ソフト面から解説。
「長寿の家の条件は2S+3F」「長寿の家に個室はいらない」「キッチンの隣に書斎兼家事室の『夫婦室』を」「小上がり畳で介護に備える」「造りつけの壁面収納で地震対策」「廊下、階段の幅は壁芯で1m以上に」「間接照明で目の安らぎと明るさを両立」「電動窓シャッター、緊急ボタンで安全・安心」「『隠す収納』から『見せる収納』にスイッチ」などなど。1冊で「長寿の家」の全容がわかり、建てるだけでなく、リフォームでも、建売を買うときの基礎知識としても役に立つ。「定年後に家を買おうかな」「そろそろ住み替えようかな」と思ったらまず読む本!
目 次
第1章 65歳から夫婦二人で愉しく暮らす
第2章 健康・快適・便利な家づくり
第3章 プラスを増やす建築マジック
第4章 家でいきいき暮らすためのひと仕掛け
著者プロフィール
天野彰
(あまの・あきら)
1943年、愛知県に生まれる。建築家。一級建築士事務所アトリエ4A代表。日本大学理工学部経営工学建築科を卒業。「家は人と同じで一軒一軒違う。家族に合った家をつくる」をモットーに、生活に密着した家づくりやリフォーム、医療福祉施設の設計監理を手がける。建築家集団「日本住改善委員会」、「住まいと建築の健康と安全を考える会」などを主宰し、テレビや講演、新聞、雑誌などを通して「住まいの健康と安全」についても積極的に発言している。通産省産業構造審議会委員、厚生労働省大規模災害救助研究会委員、シニア社会学会理事などを務める。
著書には『六十歳から家を建てる』(新潮選書)、『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)、『「おひとりさま」の家づくり』(新潮新書)、『3,000軒を設計した建築士が教える50代から生涯暮らすリフォーム』(KADOKAWA、天野彰人との共著)などがある。
担当より一言
「個室はいらない」「寝室は夫婦別室より同室。引き戸で2つに分ければ万一のリスク管理になる」「これからの収納は隠すより見せる」など、これまでの常識を外し、視点をガラリと変える「長寿の家」ならではのポイントがたくさんあります!