本書の内容
最先端科学技術で“不老不死”は実現するか
死別した夫の会社を引き継ぎ、その発展に人生を捧げてきた経営者・宇佐美知世は、ある日、ステージ4の末期がんであることを宣告される。余命は3カ月。非情な通告に愕然とする知世だったが、彼女には自分の命以上に心配なことがあった。それは、自閉スペクトラム症を患う一人息子・陽斗の存在。「私が死ねばこの子はどうなるのか。陽斗を残して先に死ぬわけにはいかない」――彼女は現代の最先端科学の力によって人間の平均寿命をはるかに超えて生きる力を身に付けた“超長寿者”たちに会うため、AI搭載の人型ロボットとともに、アメリカ、香港、ドバイへ! 果たして “超長寿者”たちから、延命の秘策を得ることはできるのか。人類の夢”不老不死”の可能性に迫る、現実に存在している、あるいは現在研究中の科学技術をベースにした異色の医療サイエンスがここに誕生!
目 次
プロローグ
第1章 半分ロボットの男
第2章 世界で一番美しい女
第3章 四苦八苦のない男
第4章 永遠に生きる女
エピローグ
著者プロフィール
中村啓
(なかむら・ひらく)
1973年、埼玉県和光市に生まれる。東京都武蔵野育ち。第7回「このミステリーがすごい!」大賞・優秀賞を受賞し、『霊眼』(宝島社)にてデビュー。
異色のサイエンスミステリーである『SCIS 科学犯罪捜査班 天才科学者・最上友紀子の挑戦』(光文社)シリーズが、2022年、日本テレビ×Huluにて『パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~』としてドラマ化。
担当より一言
不老不死とまではいわないものの、より長く健康で生きたいというのは多くの人が共感する思いではないでしょうか。この本には、その可能性が提示されています。現代科学の医療技術はここまできているのかと、決して絵空事ではない話の数々を楽しんでいただきたいです。これまでにない医療サイエンスです。