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社会・政治

ハマの帝王

横浜をつくった男 藤木幸夫

大下英治:著

4刷

定 価:2420円

発売日:2023年8月4日

頁 数:484ページ

判 型:四六判/並製

ISBN:978-4-86581-396-8

本書の内容

“東の藤木、西の田岡”と並び称された男!

横浜市へのカジノ誘致問題で総理大臣・菅義偉と真っ向対立した藤木幸夫(ハーバーリゾート協会会長)。勝負は横浜市長選へと持ち込まれ、2021年、藤木陣営が勝利し、カジノ誘致を阻止した。藤木三代は初代・藤木幸太郎の時代から、横浜港の港湾業者を束ねる実力者である。藤木幸太郎は焦土の横浜を命を張って救い、ヤクザの親分衆との強い絆で港湾荷役業を発展させた。山口組・田岡一雄もその一人であり、また稲川会の井上喜人を堅気にさせてもいる。父の背中と田岡の薫陶を受けた息子の藤木幸夫は、義理・人情・恩返しの精神で、港湾カレッジ設立など港湾の近代化に努めてきた。芸能界にも顔が利き、勝新太郎、美空ひばり、杉良太郎など幅広く交流。横浜スタジアムやベイスターズ、FMヨコハマ開局などを仕切り、横浜の発展をリードしてきた政財界のドンである。幾多の難局を乗り越え港ヨコハマをつくりあげた男たちの疾風怒濤の軌跡!

目 次

プロローグ~カジノ追放
第一章 沖仲仕の港に根を張る男
第二章 焦土の横浜を生き抜く父と子
第三章 ヤクザと港湾労働者
第四章 はぐれ者を受け容れる港
第五章 芸能人が集う港町
第六章 一つの時代の終わりと始まり
第七章 実業界のドン
第八章 港の闇を照らす
エピローグ~ハマへの想い

著者プロフィール

大下英治

(おおした・えいじ)
1944年、広島県に生まれる。広島大学文学部を卒業。「週刊文春」記者をへて、作家として政財官界から芸能、犯罪まで幅広いジャンルで旺盛な創作活動をつづけている。
著書には『十三人のユダ 三越・男たちの野望と崩壊』(新潮文庫)、『実録 田中角栄と鉄の軍団』シリーズ(全三巻、講談社+α文庫)、『昭和 闇の支配者』シリーズ(全六巻、だいわ文庫)、『安倍官邸「権力」の正体』(角川新書)、『高倉健の背中 監督・降旗康男に遺した男の立ち姿』(朝日新聞出版)、『逆襲弁護士 河合弘之』『専横のカリスマ 渡邉恒雄』『激闘!闇の帝王 安藤昇』『百円の男 ダイソー矢野博丈』『田中角栄 最後の激闘』『日本を揺るがした三巨頭』『政権奪取秘史』『スルガ銀行 かぼちゃの馬車事件』『安藤昇 俠気と弾丸の全生涯』『西武王国の興亡』『最後の無頼派作家 梶山季之』(以上、さくら舎)などがある。

担当より一言

戦前~戦後、そして現代へ。ヨコハマの光と影とともに歩んだ藤木三代の軌跡。「命を張った生き様」とはこういうことか、と胸が熱くなる。