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歴史・哲学・宗教

ナマケモノ教授のムダのてつがく

「役に立つ」を超える生き方とは

辻 信一:著

定 価:1760円

発売日:2023年1月11日

頁 数:240ページ

判 型:四六判/並製

ISBN:978-4-86581-373-9

本書の内容

そうだったのか!ムダの先にある豊饒の世界

本書は「ハチドリのひとしずく」を日本に紹介者した著者が、「ムダ」を切り口に、暮らし、労働、経済、環境、テクノロジー、遊び、教育、人間関係などについて思索する。

コロナ禍では「不要不急」がひとつのキーワードとなった。また「コスパ」「タイパ」、そんな考え方が日常を侵食している。しかし、要不要とはいったい何だろう。身のまわりのすべてのことを、「役に立つかどうか」「効率がいいかどうか」「払った対価に見合っているかどうか」、そんなモノサシで測ってよいものだろうか。

その価値観で捨てた「ムダ」なもの、それは本当に「ムダ」なのか?誰にとって?何にとって?そもそも「ムダ」で何が悪いのか? 

目 次

序章:ムダについて考えるということ

第1章:「ムダを省く」ということ

第2章:「ナマケモノ」の視点で経済成長を見る

第3章:複雑化した世界でのシンプルな暮らし

第4章:働き者礼讃社会に抵抗する

第5章:ムダと孤独とテクノロジー

第6章:ムダな抵抗は、してもムダ?

第7章:スローライフはムダでいっぱい

第8章:答えは足もとの土にある

第9章:ぼくたちは、遊ぶために生まれてきた

第10章:教育とムダをめぐるコペルニクス的転回

第11章:あなたは「ムダな人」ですか?

終章:愛とは時間をムダにすること

著者プロフィール

辻 信一

(つじ・しんいち)

1952年、東京に生まれる。文化人類学者。N G O「ナマケモノ倶楽部」代表。

1977年北米に渡り、カナダ、アメリカの諸大学で哲学・文化人類学を専攻、1988年米国コーネル大学で文化人類学博士号を取得。1992年より2020年まで明治学院大学国際学部教員として「文化とエコロジー」などの講座を担当。またアクティビストとして、「スローライフ」「ハチドリのひとしずく」「キャンドルナイト」「しあわせの経済」などの社会ムーブメントの先頭に立つ。

著書に『スロー・イズ・ビューティフル』(平凡社ライブラリー)、『「ゆっくり」でいいんだよ』(ちくまプリマー新書)、『「しないこと」リストのすすめ』(ポプラ新書)など、共著に『降りる思想』『弱さの思想』『「雑」の思想』『「あいだ」の思想』 (以上、大月書店)などがある。

担当より一言

効率のよさが大事なときもありますが、すべてにおいてではないはず。「役に立たない」という言葉に対する反論は、「いや、(こういう理由で)役に立つ!」ということではなく、「役に立たなくてもよくないですか?」。みなさん、ムダを愛でていきましょう!