本書の内容
脳にも心にも効く音読を習慣にするには朝が最適!
『「毎日音読」で人生を変える』でエッセイスト・デビューした著者の音読本第2弾! 父の死、母の認知症、夫の急逝が重なった50代、著者は音読の力により人生を再生させます。そのことが、メディアに取り上げられ、話題を呼びました。本書は1年を53週として、1週間で1作品を毎朝音読。夏目漱石、太宰治、中原中也など季節感のある文豪たちの作品を、声を出すことで深く味わう試みです。それに、朝に音読することを習慣にすれば毎日続けられます。作品を通して教養を深めることもできます。音読が脳トレにもいいことはもちろんです。会話のネタにもなります。各週の作品について、著者が書いている「ポイント」も役立ちます。
目 次
1月〔第1週〕 点頭録――夏目漱石
〔第2週〕 夢――豊島与志雄
〔第3週〕 遍路の正月――種田山頭火
〔第4週〕 金色夜叉――尾崎紅葉
2月〔第5週〕 藪の中――芥川龍之介
〔第6週〕 冬の庭――室生犀星
〔第7週〕 生まれいずる悩み――有島武郎
〔第8週〕 権助の恋――正岡子規
3月〔第9週〕 半七捕物帳 狐と僧――岡本綺堂
〔第10週〕 婦人と思想――与謝野晶子
〔第11週〕 古典風――太宰治
〔第12週〕 幸福――島崎藤村
〔第13週〕 音の世界に生きる――宮城道雄
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12月〔第49週〕 幸福のなかに――佐藤春夫
〔第50週〕 今戸狐――小山内薫
〔第51週〕 婦系図――泉鏡花
〔第52週〕 尋常一様――北大路魯山人
〔第53週〕 大つごもり――樋口一葉
著者プロフィール
寺田理恵子
(てらだ・りえこ)
元フジテレビアナウンサー。「心とからだ磨きの朗読」主宰。
1961年、東京都に生まれる。聖心女子大学文学部を卒業。その後、社会人として武蔵野大学人間関係学部を卒業。フジテレビ時代は「オレたちひょうきん族」などバラエティ番組に出演し、人気を博す。1989年、結婚を機に退社、フリーになる。1998年に離婚、2000年に再婚し専業主婦として生活。50代に入ると父の死、母の認知症、さらに2012年に夫の急逝が重なり、心身がボロボロに。そのときから「音読トレーニング」をはじめ、見事に復活。現在、朗読教室・アナウンススクールの講師を務めるかたわら、認知症サポーターとして朗読ボランティアや認知症の理解を深める講演活動をおこなっている。
著書には『「毎日音読」で人生を変える』『60代、ひとりで前向きに生きる』(以上、さくら舎)がある。
「寺田理恵子の音読チャンネル」
https://www.youtube.com/channel/UCX4OIU11Apeyl0WVUvPLX1w
担当より一言
第1週、漱石の「点頭録」から惹かれます。漱石にとって最後になった正月に書かれた奥深い随筆です。音読によって一文一文が頭に刻まれる気がします。それが脳内から心身にどう変換されていくか、私も実践を通してたのしみです。