本書の内容
天才アスリートの苦悩と限界を超えた時!
スポーツ選手の躍動は、見る人の心を熱くする。しばしば「天才」と形容されるアスリートだが、その栄光の裏側にはもがき、悩み、迷いながら進んできた求道者としての顔がある。
本書では、戦前の日本スポーツの黎明期から現代までのアスリート54人を取り上げ、競技にのめりこんだきっかけ、一段強くなった引き金の出来事、殻を破った転機、ゾーンに入ったときなど「覚醒の瞬間」に焦点を当て、彼らの知られざる努力、苦悩、思いに迫る。
※「週刊新潮」に連載中の「アスリート列伝 覚醒の時」54回分をまとめたもの
目 次
【登場するアスリートたち】
沢村栄治(野球・1917~1944)/村社講平(陸上 長距離・1905~1998)/アベベ・ビキラ(マラソン・1932~1973)/アントン・ヘーシンク(柔道・1934~2010)/長嶋茂雄(野球・1936~)/伊藤文朗(ロードレース・1939~1991)/輪島功一(ボクシング・1943~)/塚原光男(体操・1947~)/宇津木妙子(ソフトボール・1953~)/中野浩一(競輪・1955~)/中田久美(バレーボール・1965~)/貴乃花(相撲・1972~)/岡野雅行(サッカー・1972~)/武井壮(陸上 十種競技・1973~)/荒川静香(フィギュアスケート・1981~)/大谷翔平(野球・1994~)ほか
著者プロフィール
小林信也
(こばやし・のぶや)
1956年、新潟県に生まれる。慶應義塾大学法学部卒。高校では野球部の投手として新潟県大会優勝。大学ではフリスビーの国際大会で活躍。大学生の頃から「ポパイ」編集部スタッフライターをつとめ、卒業後は「ナンバー」のスタッフライターを経て作家・スポーツライターに。著書には『長島茂雄 夢をかなえたホームラン』(ブロンズ新社)、『高校野球が危ない!』(草思社)、『子どもにスポーツをさせるな』(中公新書ラクレ)、『「野球」の真髄 なぜこのゲームに魅せられるのか』(集英社新書)、『長嶋茂雄永遠伝説』(さくら舎)などがある。
担当より一言
多くの人が目にするのはアスリートが勝利を摑んだり記録を更新したりする一瞬ですが、そこに至るまでに何があるのかどんな思いで挑んでいたのか……登場するほとんどのアスリートたちに取材をして書かれているため、読み応えたっぷりです。