本書の内容
ピークをうった超大国はどこへゆく!
「アメリカ」と言われたら、何を思い浮かべるだろうか。
自由の女神、GAFA、星条旗、大リーグ、移民、ハリウッド映画、戦争、銃社会、ウォール街、ホワイトハウス、先住民、カジノ、ハンバーガー……このように並べただけでも、良きにつけ悪しきにつけ、ナンデモありの雑多な大国の姿が浮かび上がる。その背景には、移民国家という成り立ちや広大な国土・多様な地域性といった特徴が横たわる。
本書では著者自ら訪れた36の歴史的トピックを取り上げ、アメリカの運命を決めた場所=‟震源地”からアメリカを読み解く。
※アメリカ地図付き
目 次
メイフラワー二世号◉プリマス(マサチューセッツ州)立志伝中の父祖、ピルグリム・ファーザーズの上陸
ブラック・ヒルズ◉サウスダコタ州、ワイオミング州 WASPに踏みにじられたスー族の聖地
ペンタゴン◉ワシントンD.C. 米国は世界の警察官か、それともただのジャイアンか?
ロズウェル◉ニューメキシコ州 くり返されるUFO目撃情報、終わらない神話
カリフォルニア・ディズニーランド・リゾート◉アナハイム(カリフォルニア州)イッツ・ア・スモールワールドに見る米国のユートピア
バイブルベルト◉ヴァージニア州ほか 多様すぎてついていけない⁉ 米国の宗教観
国立9.11記念館と博物館◉マンハッタン(ニューヨーク州)傷つけられたプライドと怒りの展示
ほか
著者プロフィール
弓狩匡純
(ゆがり・まさずみ)
1959年、兵庫県に生まれる。米テンプル大学教養学部卒業後、世界50ヵ国以上の国々を訪れ、国際情勢・経済・文化からスポーツに至る幅広い分野で取材・執筆活動を続ける。
著書には被爆地・広島の戦後復興をヒューマン・ドキュメンタリーとして描き第15回 開高健ノンフィクション賞にノミネートされた『平和の栖(すみか) 広島から続く道の先に』(集英社クリエイティブ)、被爆体験証言者と共に1枚の絵を描く高校生たちを追った第66回 青少年読書感想文全国コンクール課題図書〈中学校の部〉『平和のバトン 広島の高校生たちが描いた8月6日の記憶』(くもん出版)、世界84ヵ国の国歌を収録した『国のうた』(KADOKAWA)、大手四十数社の企業理念と波乱に満ちたその歴史に迫った『社歌』(文藝春秋)などがある。
担当より一言
アメリカは人種のサラダボウル、とよく言われたものですが、サラダボウルだったのは何も人種だけではないのだとわかります。日本にはアメリカ礼賛の風潮が強くありますが、実際は思わず感嘆してしまうところと、あきれてしまうようなところが共存している、摩訶不思議な超大国だということが見えてきます。