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歴史・哲学・宗教

運命の将軍 徳川慶喜

敗者の明治維新

星亮一:著

定 価:1650円

発売日:2021年9月7日

頁 数:224ページ

判 型:四六判/並製

ISBN:978-4-86581-312-8

本書の内容

名君か、暗君か!?知られざる実像に迫る!

動乱の幕末期、壊れかかった江戸幕府の復権を果たすべく、最後の切り札として立ち上がった第15代将軍・徳川慶喜。結局、倒幕を目指す薩長の勢いには勝てず、いきなり大政奉還し、徳川の世に終止符を打った。しかし、薩長への対抗策や、幕府に命を懸けていた会津藩をはじめとする幕府勢力へのケアなど、その終わらせ方には、いまだ多くの批判と疑問がある。
徳川家康の生まれ変わりと称されるほど切れ者だったという話もあれば、二心殿と呼ばれ、方針や言動がすぐに変わり、家臣を激しく混乱させたという話もある。果たして、徳川慶喜とはいかなる人物だったのか。日本の歴史の大きなターニングポイントとなる明治維新のキーマンにして、最後の将軍である慶喜の実像に迫る。

目 次

第一章 父は天下の副将軍
第二章 一橋家相続
第三章 将軍後見職
第四章 一会桑の時代
第五章 第十五代将軍徳川慶喜
第六章 大政奉還
第七章 鳥羽伏見の戦い
第八章 逃げる慶喜
第九章 奥羽越列藩同盟
第十章 慶喜残照

著者プロフィール

星亮一

(ほし・りょういち)
1935年、宮城県仙台市に生まれる。一関第一高校、東北大学文学部国史学科卒業後、福島民報社記者となり、福島中央テレビ報道制作局長を経て、歴史作家になる。日本大学大学院総合社会情報研究科博士課程前期修了。
著書には『伊達政宗 秀吉・家康が一番恐れた男』『京都大戦争』『呪われた明治維新』『明治維新 血の最前戦──土方歳三 長州と最後まで戦った男』『呪われた戊辰戦争』『武士道の英雄 河井継之助』『天才 渋沢栄一』(以上、さくら舎)、『偽りの明治維新』(だいわ文庫)、『斗南藩──「朝敵」会津藩士たちの苦難と再起』(中公新書)などがある。
『奥羽越列藩同盟』(中公新書)で福島民報出版文化賞、会津藩と新選組の研究でNHK東北ふるさと賞、『国境の島・対島のいま』(現代書館)で日本国際情報学会功労賞を受賞。

担当より一言

敵方・長州の木戸孝允をして「徳川家康の再来」とまでいわしめ、坂本龍馬からも恐れられた英才でありながら、ここぞの場面で逃げ出す江戸幕府最後の将軍、徳川慶喜。極めて評価を下すに難しいこの人物の生涯をたどりながら、その本質に焦点をあてた本書。慶喜考察の一助になること間違いなしです。