本書の内容
破格の創造力・企画力が浪曲に新風を巻き起こす!
落語、講談…「語り芸」が注目されている、久しく日の目を見なかった浪曲(浪花節)にも注目が。著者は元筑摩書房の編集者。ひょんなことから三味線教室に通い、思いがけず弟子入りし、浪曲師に(その経緯は第二章で堪能を)。浪曲を盛り上げようと、破格の企画力で古いものに新たな息吹を吹き込んでいる。「浪曲シンデレラ」や高畑勲監督作品「平成狸合戦ぽんぽこ」など創作も精力的。異分野とのコラボなどでじわじわとファン層を広げている。
目 次
第一章 〽旅行けば~――浪花節のココロ
第二章 〽ああなりまして、こうなって――玉川奈々福ができるまで
第三章 〽青葉若葉に風香る――師匠が空に消えた日のこと
第四章 〽利根の川風たもとに入れて――特別の人たち
第五章 〽遠くちらちら灯りが揺れる――灯りは見えるか、面白くなれるか
*付録 〽バカは死ななきゃなおらない――野露に濡れながら育ってきた浪曲の歴史
著者プロフィール
玉川奈々福
(たまがわ・ななふく)
神奈川県横浜市に生まれる。浪曲師・曲師。三波春夫先生と同じ7月19日生まれ。1994年、日本浪曲協会主宰の三味線教室に参加。1995年、二代目玉川福太郎に入門。三味線の修業をしていたが、師の勧めにより、2001年より浪曲師としても活動。2006年、芸名を美穂子から奈々福に改め名披露目。さまざまな浪曲イベントをプロデュースするほか、自作の新作浪曲や長編浪曲も手がけ、他ジャンルの芸能・音楽との交流も多岐にわたっておこなう。平成30年度文化庁文化交流使としてイタリアやポーランドなど7か国で公演。中国、韓国でも公演をおこなう。第11回伊丹十三賞受賞。
担当より一言
お待たせしました~ 活字から行間から、声が、音が聞こえてきます。奈々福さんの生き方はもちろん、曲師・沢村豊子師匠の生きざまがすてきなこと! さらに、登場される面々の、骨太の魅力にあふれています!!