本書の内容
この1冊で「宇宙」の全貌がわかる!
20世紀後半から21世紀にかけて、観測技術と理論が大きく進展し、宇宙の理解はどんどん進んでいる。宇宙はインフレーションとビッグバンをへて誕生・成長し、いまも加速膨張をつづけている。星が誕生し、銀河が生まれ、銀河団・超銀河団と大規模な構造ができたが、そこには暗黒物質と暗黒エネルギーという謎の存在が大きく関わっている。銀河の中心には巨大ブラックホールが存在し、光さえも脱出できないその中心には、時空を超越する特異点がある。太陽系のみと思われていた惑星は、太陽系外にも数千あることもわかってきた。だが、宇宙は謎が謎を呼ぶミステリアスワールド、だから面白い。
本書は宇宙のはじまりの謎から、宇宙解明のカギを握る素粒子と量子力学の不思議な世界、最終理論といわれる超弦理論が示す10次元宇宙、宇宙をあやつる暗黒物質と暗黒エネルギー、ブラックホールの深淵、太陽系のでき方、系外惑星と地球外生命など、幅広いトピックスを網羅し、その面白さをわかりやすく解説。宇宙の基礎知識から最前線まで、この1冊でわかる決定版!
美しい宇宙の姿を集めたカラー口絵8pと
各章後にまとめ「これからわかる宇宙の謎」「宇宙おもしろコラム」付き!
目 次
第1章 宇宙はどこまでわかったか
第2章 宇宙のはじまりは奇跡のドラマ
第3章 宇宙をあやつる暗黒物質と暗黒エネルギー
第4章 ブラックホールの深遠なる謎
第5章 星と惑星と生命の生々流転
第6章 地球外生命は存在するか?
第7章 観測が解き明かす宇宙の姿
著者プロフィール
二間瀬敏史
(ふたませ・としふみ)
1953年、北海道に生まれる。京都大学理学部を卒業後、ウェールズ大学カーディフ校応用数学・天文学部博士課程を修了。マックス・プランク天体物理学研究所、米・ワシントン大学研究員、東北大学大学院教授などをへて、京都産業大学理学部宇宙物理・気象学科教授。東北大学名誉教授。一般相対性理論、宇宙論が専門。
著書には『ブラックホールに近づいたらどうなるか?』『宇宙人に、いつ、どこで会えるか?』『宇宙の謎 暗黒物質と巨大ブラックホール』(以上、さくら舎)、『やさしくわかる相対性理論』『宇宙の始まりと終わり』(以上、ナツメ社)、『重力で宇宙を見る』(河出書房新社)、『宇宙用語図鑑』(共著、マガジンハウス)などがある。
担当より一言
「われわれが原理的に観測可能な宇宙の広がりは、われわれのまわりの半径138億光年ほどの球内。ただし『現在の宇宙の果て』はわれわれから464億光年の彼方に広がっている」。
えっ?宇宙の果ては138億年先だと思ってました! 人類はまだ太陽系外にも到達していない。想像を絶する広大さで謎だらけの宇宙に想いを馳せると、日常を超えて楽しくなってきます!