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社会・政治

千二百年の古都 闇の金脈人脈

バブルの支配者たち

坂夏樹:著

2刷

定 価:1600円+税

発売日:2020年7月8日

頁 数:248ページ

判 型:四六判/並製

ISBN:978-4-86581-255-8

本書の内容

京都を喰い尽くす影の権力者たち!

「京都五山」――バブル期の京都を支配したといわれる闇社会の5人のフィクサーのことだ。銀座をしのぐ地価高騰でバブル景気に沸いた京都にはカネ・人が群がった。地上げ・土地転がしが横行し町家を潰して「2億ション」が乱立、ゴルフ場の乱開発計画が世情を賑わした。著者はバブル真っ盛りの京都にいた元新聞記者。「京都五山」のうち3人に直接取材し、山段芳春や許永中らにしゃぶり尽くされた近畿放送(KBS京都)乗っ取り事件のはじまりもその目で見た。有名寺院が拝観停止闘争を展開した古都税紛争の主役「京都仏教会」とフィクサー。同和を名乗る団体とサラ金が組んだ京都駅前地上げ事件。伏魔殿「御池産業(京都市役所)」と共産党ネットワークが支える「釜座幕府(京都府庁)」。花街と信金王国――。すべてが「洛中」の掟で動く、底知れぬ古都の闇の事件簿!

目 次

1 京都の地下水脈――古都を動かす支配者たちと掟
2 「京都五山」と呼ばれた男たち
3 山段芳春――情報とカネの交差点
4 高山登久太郎と畠山忍――山口組を洛中に入れなかったヤクザ
5 大山進――京都乱開発の最大手ゼネコン
6 西山正彦――京都仏教会の名参謀
7 闇社会が喰い散らかした近畿放送(KBS京都)
8 わが心にかなわぬもの、京都仏教会
9 「御池産業」、別名京都市役所
10 「釜座幕府」、門番は共産党京都府委員会
11 同和を名乗る団体とサラ金の空前の地上げ作戦
12 「パンツ屋・傘屋・花札屋」
13 京都闇社会の華麗なる”脇役”たち

著者プロフィール

坂夏樹

(さか・なつき)
1961年、大阪府に生まれる。京都のほか、大阪、兵庫、愛知、山陰などでの勤務経験がある全国紙の元記者。バブル経済期と重なった京都在勤中は、警察、検察庁、裁判所、京都市政、京都財界などを主に担当した。近畿放送事件、京都ホテル改築問題のほか、地上げや底地買い、乱開発、住民の反対運動などを取材テーマとした。一方で、京都の食文化にも関心を持ち、伝統料理や京野菜、京都の料理人、京菓子などの取材にも力を入れた

担当より一言

千二百年の古都・京都。歴史と伝統と文化の町も、バブル期はやはり凄かった! よそ者にはうかがい知れない「洛中」の思考や掟など、インサイド京都がわかる異色の一冊!