本書の内容
いまこそ日本人が忘れた「気くばり」を!
ミリオンセラー『気くばりのすすめ』から40年。91歳になった著者が語る、最新にして最終版『気くばりのすすめ』。東京大空襲の体験、「博覧強記の国民的アナウンサー」といわれたNHKのアナウンサー時代、定年退職後に行った、地域伝承芸能の復活や、障害児を含む県民たちによるコンサートの上演などの社会事業。さまざまな経験を経て辿り着いたのは、この令和の時代だからこその「気くばり」の大切さであった。
母のこと、父のこと、友人のこと、番組・組織のこと、ボランティアのこと、食事のこと、日本語のこと、マスコミのこと、戦争のこと――「これが遺稿になるだろう」と言う著者が、日本人が忘れてしまった「気くばり」のたしなみを書き下ろす!
目 次
第1章 生きるということ
第2章 母と父の気くばり
第3章 人間の未来、光の子ども達
第4章 人間不在の非気くばり社会
第5章 最高にして至善のたしなみ
第6章 感動なしに人生はありえない
終章 人間の原点とは
著者プロフィール
鈴木健二
(すずき・けんじ)
1929年(昭和4年)に東京に生まれる。52年にNHK入局、翌53年からテレビ放送が始まると、「クイズ面白ゼミナール」などあらゆる分野の数々の番組で新境地を開拓、驚異的な視聴率を記録し、博覧強記の国民的アナウンサーと呼ばれて親しまれる。
1988年(昭和63年)定年退職後は一転して社会事業に専心。熊本県立劇場を拠点に、私財を投じて文化振興基金を設立。過疎で衰退した地域伝承芸能の完全復元を通して数々の村を興し、多数の障害者と県民の愛と感動の大合唱「こころコンサート」を最高1万2千人参加で、全国で7回制作上演して文化と福祉を結ぶ。
70歳で青森県立図書館長に転じ、「自分で考える子になろう」を旗印に約200の小学校で押しかけ授業をし、読書の普及を図る。75歳で退職。この間テレビ大賞、日本雑学大賞、ユーモア大賞、文化庁長官表彰他多数を受賞。
著書は400万部突破の『気くばりのすすめ(正・続)』(講談社)など200冊を超える。
担当より一言
戦中、戦後、平成、令和と生き抜いてきた方が、いまこの社会を見て何を思うのか。言葉のひとつひとつがずっしりと響いてきます。40年前の『気くばりのすすめ』を読んだ方にも、そんな本知らない! という世代の方にも、読んでいただきたいです。ちなみに、私は今回40年前の『気くばりのすすめ』を初めて読んだのですが、現代にも当てはまることが多くて驚きました。講談社さんの本ですが、こちらもあわせて読んでみるとおもしろいと思います。