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社会・政治

日本を揺るがした三巨頭

黒幕・政商・宰相

大下英治:著

定 価:1800円+税

発売日:2020年3月4日

頁 数:392ページ

判 型:四六判/並製

ISBN:978-4-86581-240-4

本書の内容

児玉、小佐野、角栄!闇社会&表社会の巴戦!

児玉誉士夫(1911年、福島生まれ)、小佐野賢治(1917年、山梨生まれ)、田中角栄(1918年、新潟生まれ)。この三者に共通するのは、出自が貧困で学歴がないこと。児玉の父親は「賊軍」二本松藩の御典医。明治維新後、政治家になり無一文に。小佐野の父親は山梨・勝沼の小作人、「戸のない家」と呼ばれた。田中の父親は新潟・西山町の馬喰。因みに児玉は全ての知識は青年期の度重なる刑務所生活の読書で身に着けた。太平洋戦争中、児玉機関を名乗り、大陸で海軍の戦略物質を大量に買い集め、敗戦後は、それをもとに鳩山一郎に数千億円を提供。小佐野は闇物質の買い占めと戦争で疲弊した名企業の乗っ取りなどで、政商として名をなす。田中は獄中立候補で国会へ、数々の政権抗争に勝利し、今太閤といわれた宰相となる。田中のカネは小佐野が支えたが、三者三様で日本を表と裏から支配した。三人の終焉は、ロッキード事件であった。

目 次

第1章◎昭和三国志・揺籃期
第2章◎底知れぬ欲望
第3章◎首領・三つ巴
第4章◎策動・共存共栄
第5章◎権力奪取・金力
第6章◎贈賄収賄・陰謀
第7章◎覇権・終焉のとき

著者プロフィール

大下英治

(おおした・えいじ)
1944年、広島県に生まれる。広島大学文学部を卒業。「週刊文春」記者をへて、作家として政財官界から芸能、犯罪まで幅広いジャンルで旺盛な創作活動をつづけている。
著書には『十三人のユダ 三越・男たちの野望と崩壊』(新潮文庫)、『実録 田中角栄と鉄の軍団』シリーズ(全三巻、講談社+α文庫)、『昭和闇の支配者』シリーズ(全六巻、だいわ文庫)、『トップ屋魂 首輪のない猟犬』(イースト・プレス)、『安倍官邸「権力」の正体』(角川新書)、『高倉健の背中 監督・降旗康男に遺した男の立ち姿』(朝日新聞出版)、『孫正義に学ぶ知恵』(東洋出版)、『落ちこぼれでも成功できる ニトリの経営戦記』(徳間書店)、『逆襲弁護士 河合弘之』『専横のカリスマ 渡邉恒雄』『激闘!闇の帝王 安藤昇』『永田町知謀戦』(1・2・3・4)『百円の男 ダイソー矢野博丈』『日本のドン 血と弾丸の抗争』『田中角栄 最後の激闘』(以上、さくら舎)などがある。

担当より一言

日本社会を連綿と支配している政治とカネと裏社会の関係が、如実に示されているのが昭和のドン――児玉誉士夫、小佐野賢治、田中角栄のトライアングルである。本書は著者の直接取材も含めて描かれた「巨悪・巨善」を超越した怒涛の昭和三国志と言えます。