本書の内容
ブレイクスルーの条件は、なにごともこれだ!
「バカ」は世界初を成し遂げます。「ふつう」ではできない。「秀才」でも「まじめ」でもダメ。「バカ」だけがそれを実現します。ここでいう「バカ」とは、豊かで、強く、深く、そのくせ笑えて、迷惑で、かと思うと胸が痛くなるような、あるものです。
2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶佑教授は「イノベーションは訳のわからないところから生まれる。ばかげた挑戦をやるべきだ」と発言されています。
本書では、医用ロボットの世界的先駆者で、東京大学で「バカゼミ」を手がける教授が、「バカ」という素晴らしい生き方を、「バカ」に関係があるいろいろな方面から語ります。
◎遊びのなかに自由ないい発想が生まれる
◎大学に「利口」「効率化」を求めてはいけない
◎「びっくりさせる」に人生をかけてしまう巨匠・糸川英夫先生
◎笑われることを学ぶのが生田研究室の「バカゼミ」だ
◎アメリカでは「コンセプトが新しい」ことが評価される
◎利根川先生の怒りをこめた留学のすすめ
◎バカは先駆者をリスペクトし、また自らの成果で周りからリスペクトされる
など、ビジネスに刺激になるようなエピソード、これからの人生の方向を示してくれるような人物像が、どこかにいるでしょう。「何かおもしろことをやってみよう!人に喜ばれたい!」という楽しい未来をつくるための勇気がわいてくる本です。
目 次
第1章 バカってなんだ?
第2章 笑われる人になってこそ、ことが始まる
第3章 妄想を現実にする力
第4章 バカをやる勇気が未来をつくる
著者プロフィール
生田幸士
(いくた・こうじ)
東京大学情報理工学研究科システム情報学専攻教授、先端科学技術研究センター教授兼務。
1953年、大阪府に生まれる。大阪府立住吉高等学校卒。大阪大学にて金属材料工学科と生物工学科を卒業後、修士課程を経て、東京工業大学大学院制御工学専攻博士課程修了。工学博士、カリフォルニア大学研究員、東京大学専任講師、九州工業大学助教授、名古屋大学教授を経て2010年4月より東京大学教授。医用マイクロマシン、医用ロボットの世界的先駆者。
2010年紫綬褒章受章。文部科学大臣賞(研究功績者)、米国ラボラトリーオートメーション学会功績賞、ロボット学会論文賞など、受賞40件以上。2018年にIEEE ICRAの30年間で最も影響を与えた賞( Most Influential Paper from 1988)賞受賞。
助教授時代から「バカゼミ」「卵落とし大会」など様々なイベントを開催。
専門書以外の著書には『「自分の壁」を越える授業』(ダイヤモンド社)がある。
NHK「爆笑問題のニッポンの教養」「課外授業 ようこそ先輩」「ETV特集」、TBS「夢の扉」、日本テレビ「世界一受けたい授業」などに出演。
担当より一言
今までにない新しいものを発明するには、常識を超えた発想力が必要です。
世界初の研究を続けてきた生田幸士教授の話には、凝り固まった頭がときほぐされ、新鮮な刺激をもらえます!