本書の内容
対立・懐柔・合流!一寸先は闇の政界内幕史
二階俊博は、安倍三選をいち早く打ち上げ、三選の流れをつくってしまった。その二階は、平成12年には自由党の小沢一郎と決別して、保守党を結成するも衆院選挙で苦戦、自公保の連立政権に参画する。この間、山崎自民党幹事長、冬柴公明党幹事長、二階保守党幹事長は「三幹」トリオとよばれ活躍。しかし、党勢は伸びず、小泉旋風のあおりをくらい保守新党を結成するが、平成15年の総選挙で敗北、小泉首相から誘いを受け自民党に復党。小泉政権下で総務会長、郵政民営化特別委員長として活躍、小泉郵政選挙で大勝。安倍政権下ではさらに実力をつけ、大物幹事長となる。この間は、政局が激しく動いた時期ですので、二階俊博の老獪さが際立っており、面白い内容となっています。
目 次
はじめに◎流れをつくる
第1章◎自公保連立政権の治績
第2章◎「保守新党」成立の動乱
第3章◎自民党への合流と「新しい波」結成
第4章◎小泉政権の”核”となった二階総務局長
第5章◎二階委員長、郵政民営化を前線指揮
第6章◎小泉郵政選挙の圧勝の真因
第7章◎新しい日中外交の仕掛人
第8章◎安倍政権の衆院選大勝の舞台裏
著者プロフィール
大下英治
(おおした・えいじ)
1944年、広島県に生まれる。広島大学文学部を卒業。「週刊文春」記者をへて、作家として政財官界から芸能、犯罪まで幅広いジャンルで旺盛な創作活動をつづけている。
著書には『十三人のユダ 三越・男たちの野望と崩壊』(新潮文庫)、『実録 田中角栄と鉄の軍団』シリーズ(全三巻、講談社+α文庫)、『昭和闇の支配者』シリーズ(全六巻、だいわ文庫)、『トップ屋魂 首輪のない猟犬』(イースト・プレス)、『安倍官邸「権力」の正体』(角川新書)、『高倉健の背中 監督・降旗康男に遺した男の立ち姿』(朝日新聞出版)、『孫正義に学ぶ知恵』(東洋出版)、『落ちこぼれでも成功できる ニトリの経営戦記』(徳間書店)、『逆襲弁護士 河合弘之』『専横のカリスマ 渡邉恒雄』『激闘!闇の帝王 安藤昇』『永田町知謀戦』(1・2)『百円の男 ダイソー矢野博丈』『日本のドン 血と弾丸の抗争』(以上、さくら舎)などがある。
担当より一言
ますます存在感を高める二階俊博を軸に書き下ろした永田町の知略・謀略は
面白いの一言に尽きます。分かりにくい政界の表と裏の流れがリアルにわかる一冊です。