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社会・政治

渋沢栄一 日本の経営哲学を確立した男

山本七平:著

定 価:1500円+税

発売日:2018年3月8日

頁 数:224ページ

判 型:四六版 並製

ISBN:978-4-86581-142-1

本書の内容

新10000円札の顔に! 大経済人・渋沢栄一の真髄!

日本の経済界の基礎をつくったのは誰か! それは日本人でいちばん会社つくった男・渋沢栄一を措いてほかにいない。山本七平は渋沢が高崎城乗っ取り計画をしたときから第一国立銀行を設立し総監役になったときまでの11年間に特に注目、研究したという。幕末から維新の大転換期に渋沢がどう対処してきたか、その基本的心構えは何だったのか。そこには『論語』があった! 日本人に大きな影響を及ぼしてきた『論語』にメスを入れ、さらにはじめて老荘について語る。山本七平ならではの、日本経済への言及、中国古典への言及が交差し、日本人への箴言が語られる。
大経営者・渋沢栄一!封建主義から資本主義に何が大変革を可能にしたか!
渋沢が指針とした『論語』が果たした役割は!初の単行本化!

目 次

はじめに――五百の会社を興した男

第一章 最も注目すべきは渋沢栄一

     大経営者「渋沢栄一」ができるまで

  「渋沢栄一の十一年間」から学ぶべきこと……

第二章 日本を動かした『論語』の本質は何か

  なぜ『論語』だけが日本人に読まれたか 

  渋沢栄一の『論語講義』……

第三章 老荘の知恵の生かし方

     老荘についてはじめて話す 

 『論語』から『老子』への意味……

第四章 日本人への十二戒

 「畏れ」の喪失は「文明」の喪失である

  渋沢栄一の土台……

おわりに――渋沢栄一が熱中した『論語

著者プロフィール

山本七平

1921年、東京都に生まれる。1942年、青山学院高等商業学部を卒業。野砲少尉としてマニラで戦い、捕虜となる。戦後、山本書店を創設し、聖書学関係の出版に携わる。1970年、イザヤ・ベンダサン名で出版した『日本人とユダヤ人』が300万部のベストセラーに。以後、「日本人論」で社会に大きな影響を与えてきた。その日本文化と社会を分析する独自の論考は「山本学」と称される。評論家。山本書店店主。1991年、逝去。

著書には『「空気」の研究』『私の中の日本軍』(以上、文藝春秋)、『日本はなぜ敗れるのか』(角川書店)、『帝王学』(日本経済新聞社)、『論語の読み方』(祥伝社)、『なぜ日本は変われないのか』『日本人には何が欠けているのか』『日本はなぜ外交で負けるのか』『戦争責任と靖国問題』『精神と世間と虚偽』『戦争責任は何処に誰にあるか』『池田大作と日本人の宗教心』(以上、さくら舎)などがある。

担当より一言

渋沢栄一は20代でパリに行き、何に感動したかといえば、水道とガスと下水道だという。町の下を水と火が走っている! そうした着眼点をもつ渋沢に、山本七平は「将来、日本が大きく転換するならば、大転換期に渋沢栄一がどう対処してきたか知ることがいちばん安全な道ではないかと思う」と言う。いま、注目すべきは渋沢栄一!