本書の内容
93歳“知の巨人”がやっている、ものごとを多面的にとらえる人生術!
- 「よくわかっていることより、はっきりわからないことのほうが、おもしろいのが正常である。身のまわりのことより、遠くのことのほうに心をひかれるのが人情である。
そういう心情によって、われわれの世界は新しくなり、大きくなっていく。
つまり、好奇心によって、進歩するのが人間である」
自分の頭で考えることの重要性を訴えてきた著者が、今回俎上にあげたのは「おもしろさ」。人は正しいもの、明瞭なものより、隠れたもの、よくわからないものに興味をひかれ、おもしろさを感じる。ジャーナリズムの原点はのぞき見!? 他人の不幸やゴシップにはなぜ引き寄せられる!? おもしろいことは正しいことより長持ち!? ――常識にとらわれず、柔軟な目で世の中を見回せば、新しい発想、多面的な視点が生まれる。
思考の枠をはずし、自由な頭で「オモテよりウラ」「マコトよりウソ」を楽しむ知の刺激剤!
目 次
1 | 好奇心 |
2 | ウソではない |
3 | 目利きのシロウト |
4 | 距離の美学 |
5 | インサイダー国家 |
6 | 乱談・放談の知力 |
7 | アウトサイダー思考 |
著者プロフィール
外山滋比古
(とやま・しげひこ)
1923年、愛知県に生まれる。英文学者、評論家、エッセイスト。お茶の水女子大学名誉教授、文学博士。東京文理科大学英文科卒業後、雑誌「英語青年」編集、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授を歴任。専門の英文学をはじめ、言語論、教育論など広範囲にわたり独創的な仕事を続ける。
著書にはミリオンセラーとなった『思考の整理学』(ちくま文庫)をはじめ、『「マイナス」のプラス-反常識の人生論』(講談社)、『思考力』『思考力の方法』『忘れる力 思考への知の条件』(以上、さくら舎)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)、『老いの整理学』(扶桑社新書)、『知的生活習慣』(ちくま新書)、『50代から始める知的生活術』(だいわ文庫)、『外山滋比古著作集』(全8巻、みすず書房)などがある。
担当より一言
よくわからないものに惹かれてしまうのは人間の性(さが)。ものごとの多面性を受け入れるゆとりが必要ですね。