本書の内容
山本七平、圧巻の池田大作・創価学会論!
- 戦後史最大の「怪物」として登場するであろう池田大作を、山本七平は「異様な能力をもった人」と評する。そして、その怪物ぶりを田中角栄とおもしろい共通点があると言及する。「角影」と「作影」の影力とは? また、異様な能力とは、政治宗教団体としての段違いの信徒数、集金力、短期間における膨張力などなどを発揮する手腕。本書は「池田大作氏への公開質問状」というかたちで、池田大作論を展開すると同時に、創価学会症候群なるものにメスを入れる。さらには、「日本人に宗教は必要か」という大局的なテーマについても語る
目 次
はじめに | ――日本人に宗教は必要なのか |
第一章 | 池田大作氏への公開質問状 |
第二章 | 創価学会症候群の本質をつく |
第三章 | 神様スターは宗教ジャーナリスト |
第四章 | 日本人と宗教のかかわり |
著者プロフィール
山本七平
(やまもと・しちへい)
1921年、東京都に生まれる。1942年、青山学院高等商業学部を卒業。野砲少尉としてマニラで戦い、捕虜となる。戦後、山本書店を創設し、聖書学関係の出版に携わる。1970年、イザヤ・ベンダサン名で出版した『日本人とユダヤ人』が300万部のベストセラーに。以後、「日本人論」で社会に大きな影響を与えてきた。その日本文化と社会を分析する独自の論考は「山本学」と称される。評論家。山本書店店主。1991年、逝去。
著書には『私の中の日本軍』『「空気」の研究』(以上、文藝春秋)、『日本はなぜ敗れるのか』(角川書店)、『帝王学』(日本経済新聞社)、『日本人とは何か。』『昭和天皇の研究』(以上、祥伝社)、『なぜ日本は変われないのか』『日本人には何が欠けているのか』『日本教は日本を救えるか』『「知恵」の発見』『日本はなぜ外交で負けるのか』『戦争責任と靖国問題』『精神と世間と虚偽』『戦争責任は何処に誰にあるか』(以上、さくら舎)などがある。
担当より一言
池田大作を田中角栄と比較して語るなど、山本七平ならではの論点がおもしろい。さらに、創価学会問題に戦後日本社会のあらゆる問題が集約されているという点に注目したい。