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文芸・一般

両親の送り方

死にゆく親とどうつきあうか

宮子あずさ:著

定 価:1,400円+税

発売日:2016年8月2日

頁 数:200ページ

判 型:四六判/並製

ISBN:978-4-86581-062-2

本書の内容

人生の末期、親と子の立場は逆転する!

  • 看護師歴30年の著者は30~40代にかけて両親を送りました。父親は72歳、母親(評論家・作家の吉武輝子)は80歳。父はあきらめの早いタイプでしたが、母は「ネバーギブアップ」タイプで、最後まで活動的でした。「老いと病は人を変える」と500人以上の患者を看取ってきた著者は書きます。「あなたには迷惑をかけない!」と言って出かけようとする母親に振り回される周囲。「人の手を煩わせてまで現役にこだわらない、なんて思っていますけど、たぶん年を重ねれば宗旨替えするに違いない。人間はそうそう潔くはできていない」「80歳の母が好きなことをするために、40代の娘が犠牲にならなければならないの?」看護師でも親を怒ってばかりの鬼娘になってしまうのが現実です。実の親だからこそむずかしい!やったという満足感は得られるのか!? 親を看取る人たちの役に立つヒントがたくさんあります!

目 次

第一章 死ぬのも死なれるのも未体験
第二章 老いと病は親を変える
第三章 やるだけのことはやった満足感
第四章 上手に老いてゆくために

著者プロフィール

宮子あずさ

(みやこ・あずさ)
1963年、東京都に生まれる。1983年、明治大学文学部中退。1987年、東京厚生年金看護専門学校卒業。2000年に父、2012年に母を見送った。母は評論家・作家の吉武輝子。
1987年から2009年まで東京厚生年金病院(現JCHO東京新宿メディカルセンター)に勤務し、内科、精神科、緩和ケアなどを経験。看護師長も7年つとめた。勤務のかたわら大学通信教育で学ぶ。2013年、東京女子医科大学大学院博士後期課程修了。博士(看護学)。
現在は精神科病院で訪問看護に従事するかたわら、大学非常勤講師、執筆活動をおこなう。
著書には『看護師という生き方』(ちくまプリマー新書)、『あたたかい病院』(萬書房)、『訪問看護師が見つめた人間が老いて死ぬということ』(海竜社)などがある。

担当より一言

看護師として人の病や老いをたくさん見てきた著者ならではの視点と本音が満載。「親も人間。看取るときって、いろいろあるんだなあ」としみじみと感じる本です。