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歴史・哲学・宗教

京都大戦争

テロリストと明治維新

星亮一:著

定 価:1,600円+税

発売日:2016年7月5日

頁 数:336ページ

判 型:四六判/並製

ISBN:978-4-86581-059-2

本書の内容

明治維新はテロリストの政権奪取にあった!

  • 幕末の京都、徳川幕府を守ろうとする京都守護職の会津藩と討幕を目論む長州藩。兵力で劣る長州藩は、闇討ち、奇襲といったテロ行為、ゲリラ戦法で局面打開を図り、ついには「尊王」を掲げているにも関わらず御所に向けて砲弾を放つ。幕府弱体化が止まらない情勢下で孤軍奮闘の会津藩主・松平容保は必死に応戦し勝利していくも、長州の力を完全には抑えることができない。やがて薩摩と手を組んだ長州はスコットランドの武器商人から最新兵器を入手し、形勢は逆転。「会津藩とはいったい何なのか」――。時代の変化を理解しない孝明天皇、一橋慶喜ら権力者に対して、悲しいまでの忠誠を尽くす容保の苦悩と彼を取り巻く人間の様相を描きつつ、戊辰戦争の真相に迫る。

目 次

第一章 会津藩の宿命
第二章 松平容保、苦哀の上洛
第三章 暗殺者の街
第四章 将軍家と孝明天皇の闘い
第五章 薩摩の暗躍、長州の敗退
第六章 テロリストの横行
第七章 長州の京都焦土作戦
第八章 密謀と謀殺
第九章 徳川慶喜の罪

著者プロフィール

星亮一

(ほし・りょういち)
1935年、宮城県仙台市に生まれる。一関第一高校、東北大学文学部卒業後、福島民報社記者となる。福島中央テレビ役員待遇報道制作局長を歴任。のち作家に転じ、日本大学大学院総合社会情報研究科博士課程前期修了。
著書には『伊達政宗 秀吉・家康が一番恐れた男』(さくら舎)、『偽りの明治維新』(だいわ文庫)、『新選組と会津藩』(平凡社新書)、『明治を支えた「賊軍」の男たち』(講談社+α新書)、『大河ドラマと日本人』『脱フクシマ論』(以上、イースト・プレス)、『長州の刺客』(批評社)などがある。
『奥羽越列藩同盟』(中公新書)で福島民報出版文化賞、『後藤新平伝』(平凡社)で日本交通医学会表彰、会津藩の研究でNHK東北ふるさと賞受賞、『国境の島・ 対馬のいま』(現代書館)で日本国際情報学会功労賞受賞。

担当より一言

弱体化が著しかったとはいえ、絶対的な戦力では上回っていた徳川幕府は、なぜ長州・薩摩に屈したのか。キーポイントの「京都大戦争」に焦点をあて、そこに何があったのか、どんな思惑があったのかに迫った本書。再来年(2018年)は、「明治維新」から150年となります。現代日本にも大きくつながる、そんなに昔のことではない「明治維新」の“正体”を理解するのに大きく役立つ一冊です。