本書の内容
とらわれずに、清々しく生きる長寿禅!
- 室町時代の乱世を生き抜いた禅僧一休。次々に発生する問題を柔軟に対応し、衆知を集めることのできる、感性の人である。反骨の破戒僧、それでいて庶民に愛された一休さん。
生涯一貫して、反権威主義で、30代後半より80代まで各地を転々と過ごし、老若男女、貴賤を問わず人々と交わった。また、30も年の違う森女との老いらくの恋も、一休の風狂のなせるわざであろう。
室町時代、平均寿命は36、37歳といわれていたが、一休さんはなんと88歳まで生きたという。今でいえば130歳。驚異的な長寿である。一休さんはなぜ、そこまで長生きできたのか。それは、何事にもとらわれない禅的な生き方を貫いたからではないだろうか。
一休さんのような禅的な生き方をすれば、ストレスを抱えずに、清々しい気持ちで過ごし、その結果、健康長寿を迎えることも夢ではない。本書は、そんな「長寿禅」のエッセンスを一休さんの52の禅語から感じることができる1冊である。
目 次
第一章 | 常識を超える |
第二章 | 流れる |
第三章 | 自由のままに |
第四章 | ぶれない |
第五章 | 禅的に生きる |
著者プロフィール
金嶽宗信
(かねたけ・そうしん)
- 1961年東京都青梅市生まれ。12歳で京都大徳寺大仙院住職尾関宗園師に就き得度。1983年、二松学舎大学文学部卒業。10年間の小僧生活、10年間の大徳寺僧堂での雲水修行を経て、東京・渋谷区広尾の臨済宗大徳寺派香林院住職となる。
宗会議員、保護司、教誨師などを務めるほか、NHK大河ドラマ「功名が辻」「風林火山」などの仏事監修・指導や各種講演も行っている。
著書には『禅語 ちょっといい話』(芙蓉書房出版)、『禅の心で生きる』(PHP研究所)、『寺子屋「般若心経」』(三笠書房)、『心と体を整える朝坐禅』(大和書房)、『いい人生をつくるはじめての禅のことば』(あさ出版)、『品のある人をつくる、美しい所作と和のしきたり』(永岡書店)などがある。
担当より一言
テレビアニメで知られる一休さんとは違った、破天荒で反骨心旺盛なエピソードの数々に驚かされます。
「楽しむべき日を楽しみ、楽しみなきところまでも楽しんでしまう。今日一日を精一杯、生ききる。失望を超える精進が、悔いのない人生を生む。」
そのことを、一休さんは自身の激しい生き様から、教えてくれています。