本書の内容
リストラ8万人!無能経営者がソニーを凋落させた!
- 戦後の焼け跡ベンチャーとして東京の下町に産声をあげ、木造二階建ての小さな社屋から瞬く間に年商10兆円に迫る国際的な大企業へと成長した世界の異端児、技術のソニー。しかし、ここ10余年で一気に業績が悪化、電機業界で「一人負け」の状態に陥った。いったい、ソニー内部で何があったのか。凋落の原因を作った大賀典雄氏、出井伸之氏、ハワード・ストリンガー氏、平井一夫氏ら“ソニーDNA(自由闊達にして愉快なる理想工場)の破壊者”ともいうべき歴代社長4人が犯した4つの過ちを、ソニー勤務40年の元幹部社員が糾弾。人材育成、技術活用、組織活用、企業経営の原理原則を基に、会社組織のあるべき姿を提示する。
目 次
第1章 | 傀儡師だらけになった社内 |
第2章 | 破壊された人材(ヒト)のDNA |
第3章 | 破壊された技術(モノ)のDNA |
第4章 | 破壊された組織(カネ)のDNA |
第5章 | 破壊された経営(タネ)のDNA |
第6章 | 拝金至上主義になった社会 |
著者プロフィール
原田節雄
(はらだ・せつお)
1947年、山口県に生まれる。桜美林大学大学院(経営学研究科)特任教授。東京工業大学や関西学院大学の大学院非常勤講師、経済産業省主催の人材育成講座主任講師なども務めている。明治時代の札幌農学校を4期生として卒業した農学士、河村九淵の孫。1970年にソニーに勤務し、スタンダード戦略グループ・ダイレクターの職を最後に2010年に自主退社。ソニー在籍中から技術標準化分野で活躍し、国際標準化機関の審議過程で、欧米企業から意図的に排斥された日本発技術の数々(デンソーのQRコード、JR東日本のスイカ、東京電力のUHVなど)を逆転勝利に導いた実績で知られる。「失敗しない交渉人」の異名を持ち、2008年には国際標準化活動への功績により内閣総理大臣表彰を受けた。
著書には『国際ビジネス勝利の方程式 「標準化」と「知財」が御社を救う』(朝日新書)、『ソニー失われた20年 内側から見た無能と希望』(さくら舎)、『本質と現象の両輪経営戦略』、『標準と知財の両輪経営戦略』(ともに日本規格協会)などがある。
担当より一言
“ウォークマン”や“プレイステーション”など独創的なヒット商品を次々と世に送り出すソニーは、世界に対して日本が、日本人が誇れるトップブランドカンパニーでした。しかし今は急激な業績悪化により、不動産などの資産売却でなんとか食いつないでいる状況。ソニーOBの著者は本書で、何がいけなかったのか、どうすればよかったのか、これからどうすればいいのかを、独自の経営哲学を基に語っています。ソニー関係者、ソニーファンのみならず、会社組織に携わる人全般に読んでいただきたい一書です。