本書の内容
国をあてにせず、自分の力で生き抜く時代!
- 急激な人口減少、前例のない超高齢化という問題をかかえる日本の国力は、これから小さくなっていく。手厚い社会保障制度はのぞめなくなるため、ひとりひとりがそれぞれの立場で自衛して、生き抜く覚悟が必要となる。戦国時代化するこれからをどうやって生き抜いていくか。巨大外資で働き欧米の事情にも精通する著者が、企業、個人は何を考え、どう行動すべきかを示した超刺激的な処方箋!
目 次
| 第1章 | 安楽死に向かう泥舟国家 |
| 人は安楽死できないが、国は安楽死する日本 | |
| 万能薬化する持続的経済成長願望 | |
| 2050年、GDPは現在の6割程度 | |
| 「シルバー民主主義」という化け物が跋扈 | |
| もはや国家は国民を守ることはできない | |
| 第2章 | 戦国時代化していく日本 |
| 2050年、現役1人で高齢者1人を支える社会 | |
| 搾取の標的にされる団塊ジュニア世代 | |
| 税収のすべてを高齢者の生活保護で使い切る | |
| 歴史から何が学べるのか | |
| 自らを恃み、自衛するしかない | |
| 第3章 | 変化に適応できる国、ダメな国 |
| 問題を確実に解決していくドイツ | |
| 本質的に適応力が高いイギリス | |
| 国家による保護を嫌うアメリカ | |
| フランスは脱落するかもしれない | |
| 権益菌糸国家・日本が育てたおねだり国民 | |
| 第4章 | 日本をうまく縮小均衡させる11の方策 |
| 人口小国主義で構わない | |
| 国の借金は永久国債・愛国国債で減らす | |
| 「安楽死特区」をつくれ | |
| 政治家と役人は55歳で公職追放にせよ | |
| 使いすぎた医療・介護費は死亡時に資産と相殺する | |
| 第5章 | 企業が生き延びるための10の条件 |
| ナショナリズムにこだわらない | |
| 変化の時間は加速すると思え | |
| 規模のメリットは薄れていくと覚悟する | |
| 組織としての積極的惰性から脱する | |
| 「日本人だから特別」ではなくなる | |
| 第6章 | 個人が生き抜くための10の条件 |
| 国に頼らない覚悟を決める | |
| 若者は日本を見捨ててよい | |
| 変化を嫌うな――変わらないために変われ | |
| 日本にとどまるなら生活をダウンサイジング | |
| 日本は最低限の社会保障になることを受け入れる |
著者プロフィール
小笠原泰
(おがさわら・やすし)
1957年、神奈川県鎌倉市に生まれる。東京大学卒業後、米国シカゴ大学社会科学大学院国際政治経済学修士・同大学経営大学院経営学修士。マッキンゼー&カンパニー、フォルクスワーゲンドイツ本社をへて、アグリメジャーである米国カーギル社に入社。ミネアポリス本社、オランダ、イギリス法人勤務をへて、NTTデータ経営研究所へ入所。同社パートナーをへて、2009年より明治大学国際日本学部教授となる。NHK「白熱教室JAPAN」で放映された大学の講義が話題を呼んだ。専門は社会組織文化論、知財文化論、社会システム論、イノベーションおよび知識経営論。著書には『日本型イノベーションのすすめ』『日本的改革の探究』(日本経済新聞社)、『なんとなく、日本人』(PHP新書)、『2050 老人大国の現実』(共著、東洋経済新報社)などがある。



担当より一言
人口減少・高齢化の日本がこれからどうなっていくのか、そのなかで自分がどんなふうに生きていくのか。年末年始、「自分のこれから」をリアルに考える1冊!