
本書の内容
小さく気楽に、もう一つの暮らしのつくり方!
- どこかに生きづらさを感じながら生きている人は少なくないはず。本書は、もう10年以上前から、会社やおカネに縛られない新しい社会(コミュニティ)をつくりだそうと、各地に出かけて行っては地域社会を元気づけてきた東大教授である著者のはじめての一般書です。以前、朝日新聞に「中高年のための人生リバイバルプログラム」の記事が掲載され、著者の活動を知りました。そのプロジェクト第一号としてコーディネイトしたのが「豊田市の里山プロジェクト」です。それがいかにして実現したか。さらに、いま全国で展開されている「農的な生活」を紹介。また、都会でできる「農的な生活」も試行中です。新しい自分が花開くヒントが見つかる本です。
目 次
はじめに――新しい社会のとば口にいる | |
第1章 | 生きづらさを感じながら |
・バカな上司 ・天職を探しつづけて ・自分の人生じゃない… |
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第2章 | 「みんな一緒に」から「人とは違う自分」へ |
・入れ替え可能な私 ・玄人から素人への転換 ・みんな接客業… |
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第3章 | 機能不全社会 |
・自分が「一」ではなくなる ・国や大企業は救ってくれない… |
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第4章 | もう一つの仕事、もう一つの生き方 |
・ひとところに所属しないで生きる ・農山漁村を新たな舞台に… |
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第5章 | 豊田の里山プロジェクト |
・田舎暮らしを発信 ・新しい自分が花開く ・新しい産業の芽がここにある… |
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第6章 | 「農的な生活」がひらく明日 |
・都会でもできる「農的な生活」 ・自分のコミュニティの生かし方… |
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おわりに――確かな胎動を実感して |
著者プロフィール
牧野篤
(まきの・あつし)
1960年、愛知県に生まれる。1988年、名古屋大学大学院教育学研究科博士課程を修了。名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授を経て、2008年より東京大学大学院教育学研究科教授。もともと中国近代教育思想ならびに社会教育・生涯学習が専門だが、それに加え、日本のまちづくりや高齢化・過疎化問題、多世代交流型コミュニティの構築などにコーディネーターとして取り組んでいる。著書には『生きることとしての学び』『認められたい欲望と過剰な自分語り』(以上、東京大学出版会)、『シニア世代の学びと社会』『中国変動社会の教育』(以上、勁草書房)などがある。
担当より一言
この本は、日常の中で生きづらさや居心地の悪さを感じたとき、次の一歩を踏みだす示唆に満ちています。と同時に、地域再生の大きなカギを内包していると思います。