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文芸・一般

生きることの先に何かがある

パリ・メニルモンタンのきらめきと闇

浅野素女:著

定 価:1,500円+税

発売日:2014年9月9日

頁 数:240ページ

判 型:四六判/並製

ISBN:978-4-906732-86-9

本書の内容

「しあわせ」でなかったときに、いのちは輝いていた!

  • ジャーナリストとして、パリを拠点に、家族問題や性のことなどを日本に発信してきた著者が、パリ・メニルモンタンという極めて自由度が高い地で、ひたすら自己責任を負いながら生きてきた軌跡を語る。単身フランスに渡り、ひたむきに仕事をする一方で既婚者との恋愛。シングルマザーとして子どもを育てる不安な日々。親権の奪いあい。40歳を前にしての結婚・出産。ストレートにぶつかりあう夫婦関係・隣人関係。子どもとの間の確執。自分も周囲も、自由であろうと生きる人々が織りなす人間模様が圧巻。年を重ねることで成熟していく人生の深みを見つめる異色作。

目 次

はじめに――エファタ
1 年齢が見せる蜃気楼
2 プティット・サンチュールの亡霊
3 小さな陸橋のたもとに住んで
4 心の底の隠し戸
5 幸せの在り処
6 沼通りのささやかなドラマ
7 続くことだけを祈って
8 敵とはだれ?
9 変わる勇気
10 異質のものが異質のままに

著者プロフィール

浅野素女

(あさの・もとめ)
1960年、千葉県に生まれる。上智大学外国語学部フランス語学科を卒業。卒業後、パリに在住。ジャーナリスト、エッセイストとして、家族問題などを中心に、フランスから日本へ発信をつづける。朝日新聞GLOBE「世界の書店から」のパリ編を執筆ほか、新聞や雑誌に寄稿。NHKラジオ「ラジオ深夜便」のレポーターも務める。
著書には『フランス家族事情』(岩波新書)、『パリ二十区の素顔』『踊りませんか?』(以上、集英社新書)、『フランス父親事情』(築地書館)、『同性婚、あなたは賛成?反対?』(パド・ウィメンズ・オフィス)などがある。

担当より一言

「何かの成功を狙うより、小さな生活を積み上げることで、大切ないまをここに留めたい」という著者のメッセージが余韻となって伝わってきます。しあわせを求めるのではない生き方を教えられました。