本書の内容
“伊達者”政宗の苛烈なる生涯を活写!
- 戦国乱世にその名を轟かせた奥州王伊達政宗の挑戦的生き様をストーリー仕立てで描く評伝。群雄割拠の戦国時代、米沢の地に生を受けた政宗は病により右目を失いながらも抜群の知力と胆力、カリスマ性で頭角を現す。しかし、全国制覇を目指し快進撃を続ける政宗の前に太閤豊臣秀吉、そして、その亡きあとには徳川家康が立ちはだかる――。難局に直面しても、決してひるまず諦めない“独眼竜”政宗は、やがてスペイン艦隊との連携において悲願達成への活路を見出さんとする。
目 次
序 | 奥羽の有力大名、伊達家の内紛 |
1 | 信長という教典 |
2 | 神の子政宗誕生 |
3 | 二人の天才、信長と小十郎 |
4 | 撫で斬りの小手森城 |
5 | 九死に一生 苦難の人生の始まり |
6 | 大崎、佐竹、相馬との戦い |
7 | 摺上原の決戦 奥州制覇の大一番 |
8 | 秀吉と初対面 死装束で対決 |
9 | 奥州仕置、秀吉の非情 |
10 | 絶体絶命! 磔柱の入京 |
11 | 伊達者政宗参上 |
12 | 斬り死に覚悟の上洛 |
13 | 政宗と家康の天下取り |
14 | 慶長三陸地震の大津波 |
15 | 最後の賭け スペイン軍事同盟 |
16 | 家康の遺言 |
17 | 遠のく夢の懸け橋 |
18 | 政宗、家光の誓約 |
著者プロフィール
星亮一
(ほし・りょういち)
1935年、宮城県仙台市に生まれる。東北大学文学部卒。歴史作家。
著書には『偽りの明治維新』(だいわ文庫)、『新選組と会津藩』(平凡社新書)、『明治を支えた「賊軍」の男たち』(講談社+α新書)、『勝海舟と明治維新の舞台裏』(静山社文庫)、『脱フクシマ論』『老いてこそ過激に生きよ』(以上、イースト新書)などがある。
『奥羽越列藩同盟』(中公新書)で福島民報出版文化賞、『後藤新平伝』(平凡社)で日本交通医学会表彰、会津藩の研究でNHK東北ふるさと賞受賞。
担当より一言
群雄割拠の時代、全国制覇の可能性を秘めていた数少ない武将の一人、伊達政宗。不運な停滞を余儀なくされるも、決してあきらめない姿には思わず胸を打たれます。撫で斬りも辞さない非情な武将ながら、憧れた織田信長と同様に、基本的には繊細で気遣いの人であり、文武両道の人であった振り幅の大きさも政宗の大きな魅力です!