
本書の内容
“カロリー過剰の栄養不足”に要注意!
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近年、「新型栄養失調」という言葉が言われています。カロリー制限や間違った食べ方などで、身体に必要な栄養が不足し、結核や脚気などになる人が増えているからです。「栄養=カロリー」という混同もあり、カロリーが高ければ高栄養と勘違いしている人も多いようです。体内の細胞は日々入れ替わり(異化と同化)をしているので、栄養が足りないと、細胞の質が低下し、各器官そのものの働きも悪くなります。また、カロリーすら足りていない人の身体では、自身の筋肉(タンパク質)がエネルギー源として使われ、身体が衰えてしまいます。「老い」は、タンパク質の入れ替えが遅くなって機能が低下した状態なのです。本書では、身体に必要な栄養素の補給で治療する栄養療法の第一人者が、40代からの身体の変化に合わせてとりたい栄養・避けたい栄養、気をつけたい点などをわかりやすく伝授。身体は自分が食べたものからつくられます。「今日からの食べものが未来の自分を創っていく」のです!
目 次
第1章 日本人は栄養不足に気づいていない
新型栄養失調、あなたは大丈夫? 白いご飯は本当に日本の伝統食か 日本の医師は栄養をよく知らない 「健康量」という考え方が大切 他 |
第2章 若々しさのもとは肉が一番!
カロリーオーバーでも栄養不足!? 内臓脂肪はよぶんな糖質がつくるもの 若々しさのもとはタンパク質の入れ替え 栄養が「力を発揮する量」をとっているか 他 |
第3章 四〇代から急激に老化するしくみ
血糖値が下がりにくくなる「インスリン抵抗性」 「胃が弱くなった」のはピロリ菌のしわざ 便秘は肝臓を苦しめる コレステロール値と食べものは関係ない 筋力低下はビタミンD不足 糖化が有害物質をつくり出す 他 |
第4章 とりたい栄養・絶対避けたい栄養
身体に必要なタンパク質をとる 脂質はエネルギー効率のいいカロリー源 冷え性、シミ、シワは鉄不足 亜鉛でED、前立腺肥大予防 食物繊維で腸内環境を整える 他 |
第5章 症状別・元気を取り戻す栄養のとり方
疲れやすい 風邪をひきやすい 食が細くなった・胃がムカつく 加齢臭が出てきた ものが飲み込みづらくなった 疲れ目・老眼 集中力が落ちた 他 |
著者プロフィール
溝口徹
(みぞぐち・とおる)- 1964年、神奈川県に生まれる。福島県立医科大学卒業。横浜市立大学付属病院、国立循環器病センターを経て、1996年、痛みや内科系疾患を扱う辻堂クリニックを開設。2003年には日本初の栄養療法専門クリニックである新宿溝口クリニックを開設する。栄養学的アプローチで精神疾患や内科系疾患の治療にあたるとともに、患者・医師向けの講演会や、アスリートのための栄養指導もおこなっている。著書には『「うつ」は食べ物が原因だった!』『薬がいらない体になる食べ方』(以上、青春新書インテリジェンス)、『がんになったら肉を食べなさい』(PHPサイエンス・ワールド新書)、『「女性の脳」からストレスを消す食事』(知的生きかた文庫)、『病気を治す!症状別のおくすりスープ』(共著、マキノ出版)などがある。
担当より一言
40代からの栄養は、特別高価なものではなく、何より「タンパク質が基本」なのだそうです。肌のハリ・ツヤをよくするためには、化粧品よりもまずタンパク質。疲れやすさや膝の痛みにもまずタンパク質。「肉を食べないと!」と思う一冊です。