本書の内容
感じたままを話せるコツ! 楽に自分を出せるコツ!
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「KY」という言葉があるように日本は「みんな一緒」の同調圧力が強い社会です。そのため周囲を気にしすぎて、自分の本当の気持ちがいえない人がいます。また、子どもの頃から親に合わせて自分を殺してきたため、自分が本当はどう感じているのかわからなくなった人がいます。公的な問題ではみんなと一緒に怒っても、個人的な問題では腹を立てることができない。うれしいという個人的な感情を人に見せることすら不安になる。その結果、自分のホンネすらよくわからなくなってしまいます。無意識に自分の感情を抑圧しすぎたため、感情がすり減ってしまったのです。自分を殺して周囲に合わせる「過剰適応」、自分の感情が自分でよくわからなくなる「失感情症」や「感情鈍麻」がなぜ起こるのかを読み解き、感情の取り戻し方、自分のホンネを殺さない社会との接し方を提案します。
目 次
第1章 なぜ「自分の感情がわからない」のか
なにをしても心が動かない 〝正しい〟感情を強制する理不尽さ 周囲の状況に合わせた感情しか出せない 感情を見せるのを不安に思う人。 |
第2章 ホンネが消えてタテマエばかりの時代
抑えすぎてホンネすらわからなくなっている 偽りの自己と真の自己 ホンネとタテマエを理解すると人が怖くなくなる タテマエにだけ従う子どもを量産する仕組み |
第3章 感じる心を取り戻す
「怒ってもいいんだよ」と認めてあげる 対人関係の基本は「自分の感情を知ること」 どんな感情をもってもかまわない プライベートな感情やホンネは個を確立する |
第4章 自分を見せると生きるのがラクになる
感情と認知はつながっている 感情の見せ方で受け止められ方は違ってくる ホンネを出せば受け止めてもらえる 自分を見せると生きるのがラクになる |
著者プロフィール
和田秀樹
(わだ・ひでき)
1960年大阪市に生まれる。東京大学医学部卒。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、国際医療福祉大学大学院教授、一橋大学経済学部非常勤講師、川崎幸病院精神科顧問。カウンセリングとアンチエイジングに特化した和田秀樹こころと体のクリニック院長。緑鐵受験指導ゼミナール監修。老年精神医学、精神分析学、集団精神療法学を専門とする。著書には『「感情の整理」が上手い人 下手な人』(新講社)、『「あれこれ考えて動けない」をやめる9つの習慣』(大和書房)、『感情から老化していく人 いつまでも感情が若い人』(さくら舎)、『テレビの大罪』(新潮新書)、『「思考の老化」をどう防ぐか』(PHP新書)、『定年後の勉強法』(ちくま新書)、『医学部の大罪』(ディスカヴァー携書)などがある。
担当より一言
「『自分』の考えを求められてもよくわからない」「なにをしても楽しくない」「心から怒ったり笑えたりできない」そんなふうに感じている方はぜひ読んでみてください!