本書の内容
身体は考えている! 心を脳まかせにしない!
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脳ではなく身体、具体的に本書では「腸・皮膚・筋肉」がどれだけ心の領域に大きく作用しているか、気鋭の身体心理学者が科学的知見を踏まえて明かします。不安やストレスなどの心理的問題から、うつや依存症などの病理まで、身体をとおして解消できることが多々あることを、私たちは気づかずにいます。腸の持つ「腸脳力」、「皮膚感覚」の底力、心の筋肉の鍛え方、さらに、言いすぎて後悔したときは口をゆすぐ、嫌な気分のときは手を洗うなどの身体テクニックまで、身体=健康に関心のある人には知りたいことであふれている一冊です。
目 次
第1章 | 身体は考えている |
・生きにくさの一因 ・脳が暴走を始めている ・悲しいから泣く? 泣くから悲しい? |
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第2章 | 腸で生きるための情動が起こる |
・「腹黒い」「腹が立つ」……お腹は感情に直結 ・脳に匹敵する腸の判断力 ・腸内細菌と心のつながり |
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第3章 | 皮膚は言葉より本心を語る |
・心理的ストレスが皮膚の炎症を起こすまで ・シワやたるみもミトコンドリアが解決 ・「C触角線維」はストレスも癒す |
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第4章 | 筋肉の動きが感情をつくる |
・偽りの感情は必ず顔に表れる ・右手に力を入れると「やる気」が出る ・心の筋肉をつくる |
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第5章 | ゆるいスーパーマンになる法 |
・口呼吸は万病の元 ・腹式呼吸で腸のマッサージ ・スカルプケアで心の問題をカバー |
著者プロフィール
山口創
(やまぐち・はじめ)
1967年、静岡県に生まれる。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程を修了。専攻は、健康心理学、身体心理学。桜美林大学心理・教育学系准教授。臨床発達心理士。
著書には『手の治癒力』(草思社)、『皮膚感覚の不思議』(講談社ブルーバックス)、『愛撫・人の心に触れる力』(NHKブックス)、『子供の「脳」は肌にある』(光文社新書)、『皮膚という「脳」』(東京書籍)などがある。
担当より一言
腸も皮膚も筋肉も、感動的に生きにくさをカバーしようとしてくれています。疲れやストレスがたまりやすい状況にあって、本書は心の問題の突破口になると思います。