ねこもかぞく
著者紹介(解説):堀本裕樹 著者紹介(マンガ):ねこまき

今日の俳句

第42回

朝顔が日ごと小さし父母訪はな

(あさがおがひごとちいさしふぼおとなわな)

鍵和田柚子

(かぎわだゆうこ)

故郷から離れて暮らしていると、
盆と正月くらいしか親に会う機会がない。
そう考えると、年に二回しか会えない計算なので、
果たしてあと何回親の顔が見られるのだろうか。
特に親が歳を取ると、
数えるくらいしか会えないことにはたと気づく。

僕自身、故郷の和歌山を出て暮らしているので、
そんなことを考えたりするのだけれど、
なんだか切ない気持ちになる。
会えるときに会っておかないとと思う。

この句は朝顔の様子を通して、そんな親を慕う心持ちを詠んでいる。
元気に咲いていた朝顔が日の経つにつれて、
勢いをなくして小さくなっていく光景と、
遠くで暮らしている年老いた父母の姿とが
不意に重なって思い浮かんだのである。

「ああ、しばらく実家に帰っていないなあ。
二人は元気にしているだろうか。そろそろ訪ねて行こうか」
と思いながらも、なかなか日々の雑事に追われ、
訪ねられない心境もこの句から見て取れる。
ちなみに「朝顔」は秋の季語で、夏ではない。