ねこもかぞく
著者紹介(解説):堀本裕樹 著者紹介(マンガ):ねこまき

今日の俳句

第21回

子供の日小さくなりし靴いくつ

(こどものひちいさくなりしくついくつ)

林 翔

(はやししょう)

「きょうは子どもの日か……
 むかしは鯉のぼりも立てたし、
 武者人形も飾ったもんやなあ。母さん」

「そうやね。聡志が生まれて初めて迎えた端午の節句のときは
 特に、父さんも張りきってはったねえ」

「うん。子どもの日も初節句も、俳句の夏の季語になってるらしいな。
 きょうの朝刊に載ってたわ。
 聡志は、ゴールデンウイークは帰ってこんかったな」

「何の連絡もあらへんわ。
 東京は、そんな楽しいとこなんやろか?」

「まあ、大学生のときだけやろ。自由にやりたいことできるんわ。
 そやけど、初めて、聡志に靴履かせて歩かせたときは
 可愛かったなあ。ほんま、よちよちでなあ」

「覚えてる? デパートの売り場でどの靴買うか、
 父さんと喧嘩したの?」

「そやったな。あれから聡志は何足、靴履きつぶしたんやろ? 
 なあ、母さん」